小さな森と住まう:神戸市:kinoie.life|大塚工務店

神戸市内から少し離れたところ。街でもあり、自然も残る人気の住宅エリア。
広い敷地に裏には山もついている敷地に建った木の家。 住まわれる施主さん家族はこれから裏山の手入れもやりながら自然とともに暮す。
敷地は旗竿地。縦に細長く、奥に行くに従って開き、奥には既存の雑木林。
造成時に山を切り開いて作られた宅地。切り開かれた際に敷地内の雑木林の一部は残り、残りは傾斜地のまま。
土の状態は山の下層土のために痩せていて植物の生育には適さない状態。
建物の北側に街に対して開くところに緑を植える計画でした。
ただ普通の樹木を植えるだけでなく、この敷地や土地の歴史を考えると、山とのつながりをつくりなおすことが必要と考え、樹種はそこの山に生えているものを使う。一部山に生えている植物で使えるものは移植して使うという形で植栽しました。
そうすることで、奥で前を通る人には見えなくなった山の低木(コバノミツバツツジなど)を見えるようにして、森と暮らすというコンセプトにあった形が少し作れると考えました。
一箇所小さく植えただけですが、住宅で遮られた北側に、裏の山に生えているものと同じ樹木を植えることで、雑木林とのつながりを改めて作り直しました。
施主さんには植えたり、ほりとったりという作業を手伝ってもらい、今後の山の手入れの仕方や、有機物の残さの扱い方を伝えたりなど、これからの山の景色の作り方も合わせて伝えました。山側で景観がより整っていくと、庭なんて作らなくても良いロケーション。ただ今のままでは山の景色がきれいな状態ではないので手を加えなければならない。手の加え方次第で景色は変わっていくので、10年、20年スパンで考えて頑張っていただきたいです。
使った樹木
コナラ
ソヨゴ
ナツハゼ
コバノミツバツツジ
モチツツジ