投稿者「西山雄太」のアーカイブ

ウッドデッキへの木陰の落とし方

樹木による木陰づくりはウッドデッキを使うことを考えるととても大切なことです。

株式会社ヤマヒロのモデルハウス。ハリマチヤを実例に検証します。2020年7月3日
高木は6メートルのクヌギ。イロハモミジ。 右手にはナンジャモンジャ(ヒトツバタゴ)を配置しています。
ちょうどお昼頃の時間帯。木陰は写真の通りです。 

植栽の配置を真南に配置するとどうしても夏場の太陽の角度を考えると木陰が小さくしかできない。

落ち葉の活用:公園でのコンポスターの設置

落ち葉が嫌だという落ち葉問題は庭でも公共の場隣接地でもよく聞くことです。

落ち葉を掃いてゴミ袋に詰めて大量に捨てる。写真の公園でも地域の方々が集まって秋の掃除のあとには大量のゴミ袋が積み上げられるのが一年に数回の景色でした。

3年ほど前、落ち葉を捨てるのをやめて利用できるようにしようとワイヤーメッシュでコンポスターをつくり公園内の落ち葉をすべてそのコンポスターの中に入れるようにしました。

それから3年。毎年数十袋の大量の落ち葉ゴミは公園内のコンポスターで処理。できた堆肥は同じく公園内で育てる野菜(さつまいも)やひまわり、サツキ、ブルーベリーなどの土壌改良に使っています。

落ち葉を捨てるということは集めて袋詰をする必要がありますし、集めてすぐに回収されるわけではないので、ずっと公園のそばに目立つゴミ袋が積み上げられた状態。更に回収作業や運搬には税金が使われ、焼却されて二酸化炭素排出に貢献してしまいます。

堆肥化することで無駄や行政コストを削減するだけでなく環境的にポジティブな効果(炭素の固定や生物多様性の確保。)公園内で循環が完結。

こうやって作っている落ち葉堆肥。作る際には何かで囲うと作りやすくなります。今回は既存のフェンスにワイヤーメッシュを使って枠を作りその中に落ち葉を入れています。

ワイヤーメッシュはコンクリートを打つ際に強度を出すのに使われるもので、大抵のホームセンターで売られています。一枚五百円ほどで、ここのコンポスターでは3枚使っているので、原価1,500円ほど。

木で作ることもありますが、3年ほどでくさってしまうことを考えれば、10年以上は十分持つのでいい点です。

何よりコンポストの枠にワイヤーメッシュを使う理由は素材自体の存在感の薄さにあります。

鉄の網なので、ただそこにおいただけだと背景が透けて自然の中にあっても違和感が少なく落ち葉を詰め込んだ状態でも、ただ落ち葉が積み上がっているようにしか見えなないので存在感はそこまで出ません。

手間を減らしながら有効活用できるようになります。

正しく植える:常緑ヤマボウシの例

正しく植えることは、樹木の良好な生育にはとても重要なことです。

土の状態や、改良材の質なども重要ですが、優先しなければならないのは植え方です。

特に庭木、植木を植える際には必須です。

もし何もしないまま、本やインターネット、園芸番組の通り植える、樹木によって様々な反応が出ます。

虫による食害、生育不良。枝先から枯れてくる梢枯れ。

常緑ヤマボウシの例で説明します。

常緑ヤマボウシ

生育は少し弱く、枝先の芽の出方が弱いです。この木を植えていきます。

麻布を外した状態

根がしっかり出ている根鉢だったので、麻布を外します。

強めの圧の水、熊手、鎌などで土を削っていきます
新しい根が出でいますが、上の方からは少なく、少し下の方から多く出ています
土を削ると上向きの根が大量に出ています
適正な位置になりました。幹は根に近くなると太くなります。それを目印にします

この状態でしっかり根鉢に土を擦り付けて完了です。生育を始めると、樹勢はしっかり戻っていくことでしょう。

姫路駅前広場:使っている素材やコンセプトなど

リビングソイル研究所のある兵庫県姫路市の姫路駅は2014年頃に駅前の改修が終わり、随分大きく変わりました。
今、プロジェクトで庭や植栽、大きなスケールのプロジェクトに関わる際にここでの改修工事は大きく刺激を受けています。
その空間をよく使う立場で考えてもかつてのよくある車中心の駅前だったことが嘘のように今では人にとって居心地の良い空間になっています。

私たちが関わっている駅前の緑化もこの駅前広場の一角であるキャッスルガーデンにあります。写真は2020年3月10日。手入れの後

駅を北側に出てすぐ姫路城を正面に歩行者中心の空間が広がっています。車両はタクシーとバスなどの公共交通機関のみしか通れず、歩行者が通る空間が広く取られています。自家用車を駅前に入れなくするトランジットモールは日本国内では姫路駅前が初の取り組み。

姫路駅前の開発については、グッドデザイン賞特別賞を含み様々な賞を受賞されています。
https://www.city.himeji.lg.jp/shisei/0000002199.html

開発時は関わっていませんが、このプロジェクトは
・行政
・専門家チーム
・市民

という3つの大きなグループが関わり進めていくという変わった形が取られました。ただ受益するだけではなく市民も積極的に関わり意見を出していますし、専門家チームはまとめ役として明治大学教授の小林正美さん、都市設計家の小野寺康さん、ファーニチャーデザインに南雲勝志さん、というデザインチームが編成され、デザインや素材、ファーニチャーのあり方などをしっかり考えてくれています。
開発時のストーリーは市民が関わるパブリックスペースデザインという本に姫路駅前開発の経緯から内容まで詳しくまとめられています。
https://www.amazon.co.jp/%E5%B8%82%E6%B0%91%E3%81%8C%E9%96%A2%E3%82%8F%E3%82%8B%E3%83%91%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3-%E5%B0%8F%E6%9E%97-%E6%AD%A3%E7%BE%8E/dp/4767819822

デザインチームの方々のおかげで使われる素材はシンプルに纏まっており、木と鉄と石。姫路城が作られたときと同じものをベースにコンクリート・レンガなど、現代の素材を組み合わせてできる限りシンプルに纏められています。

小野寺さんが著書の広場のデザインで書かれていますが、使う素材はできるだけ絞って様々な素材や色を使わないというのは、庭やその他の公共空間にも言えることです。できる限り周辺の構造物などに合わせて使う素材は絞るほうが良く仕上がると実感します。

キャッスルガーデン全景。このスケールで見ると、私たちがさわった緑のボリュームは小さすぎて殆ど見えません。まだまだやりたいけど、なかなか次のステップに進むのは難しい…。こちらは2017年、2018年の2年間(2箇所)さわってから少しお休み中です。どうすれば続きが進めていけるでしょうか。

堆肥無料配布について:兵庫県南西部

リビングソイル研究所からの提案で始まった河川敷の刈草を活用した堆肥。
2012年あたりから始まったと思いますが、最近は連絡もないので続いているのかどうかも知りませんでしたが、活動自体は続いているようです。
それも、最初は1箇所だったものが、3箇所と増えています。
ただ燃やされていただけの刈り草が堆肥として土地に還っていく。
二酸化炭素の排出削減をいう際に、土に植物が固定した炭素をかえすことはとても重要なことなのですが日本では言われることはありません。
こうやって焼却されてマイナスになっていたはずのものが土に返されることは本当に嬉しいことです。

活動が続いているのは、費用的にも焼却よりも安く、手間もかからないから。
ちゃんと堆肥を作れば、特定指定外来種の雑草が混じっていてもそれらが発芽しないように処理することも可能です。
国土交通省内でこの取組がスタンダードになれば、相当大きな環境的な効果があるはずです。

https://www.kkr.mlit.go.jp/himeji/torikumi/river/project/taihika/foctaihi.html

メディア掲載:新建ハウジング 工務店向けの情報誌

工務店向けの情報誌、新建ハウジングの2020年1月10日新春特集号
ターニングイヤー2020を越え、その先へ。
特集の中の庭づくりの特集で取り上げていただきました。

土があるような庭が敬遠されている今の現状から、それに対する解決策がることの提示。
住宅設計側からの視点での庭の設計の仕方(ヤマヒロの設計中村さん)やリビングソイル研究所で考えている庭のアップデートについて という内容になっています。

コヤスノキ、在来種を植える

ここ数年ずっと探していた岡山県西部から兵庫県の南西部、播磨周辺しか自生しないというコヤスノキ。

樹形もよく、常緑で適当な大きさで生育が止まり、葉の量もちょうどよいとても良い木ながら、流通はない。持っている人も少なく、一部持っている人は保全のために持っていて増やしたり売ったりとなるとしたくないから分けてもらえないというのが何年も続いていましたが、今日2本も発見。それも活用を考えて良いとのこと。

ここから少しずつ増やして全国他の地域へ出せるこの地域にしかない地域在来種として売れるような形を作っていこうと思います。

保育園の園庭プロジェクト

兵庫県のたつの市に新しくできる保育園の園庭のプロジェクト。

話を聞いていると、これまでの保育園の園庭とは作り方が違ってできるだけ父母の方を巻き込んで、少しずつ作っていくという方向性のよう。

安全性を考えた上で子供にチャレンジさせることができる園庭。木村歩美さんという方が提唱されているようで、少しずつ増えてきているようです。
子どもが自ら育つ園庭整備: 挑戦も安心も大切にする保育へ https://www.amazon.co.jp/dp/4894642549/ref=cm_sw_r_cp_apa_i_1g7hEb5SK98KT

本もあるようなので、実際に取り組む前にどういうコンセプトで作られていくのかを読んでおこうと思います。