樹木の深植え考察

樹木の生育が悪い場合にどう直せばよいか。

6メートル級のソヨゴが傷んでいたケース。
ソヨゴは枝先が傷んできた場合、再生ができません。本体が傷んだあと、出てくる新しい枝は株元から出てくる新しいシュート。今回は株式会社ヤマヒロさまの総合展示場のモデルハウス(神戸新聞ハウジングセンター姫路)
入口前の正面なのですが、傷んでいたのも、その理由もわかっていましたが、6メートルの単幹のソヨゴは流通ではなく山採りでも難しいため、葉がある限りはおいておこうと思っていました。
樹木が痛むケースで考えなければ行けない理由はいくつもあります。

1、光(植物にとって日照条件が合っているかどうか)
2、水分(過不足なく供給される環境かどうか)
このあたりは基本条件
3、土壌環境(基本条件:土の母材や状態。重機などでの圧縮、砕石や再生コンクリートなどが入っているかどうかなど)
4、植物の植えかた
5、土壌の環境・環境改善。

庭のケースは1〜3は植栽前にどのように環境整備しておくかですが、悪い場合ものすごく費用がかかる大規模土木工事が必要になります。

今回のソヨゴのケースは4の植え方です。

私も参加したことがありますが、最近「大地の再生講座」という名称で水脈を整えるという造園業者の方が増えています。土の事を考えた植栽などをしていくという視点ではとても歓迎することなのですが、大地の再生をしていても植え方が悪いと結局育ちません。
ただ、この正しく植えるというのは簡単なようで難しいです。

基本的に根巻してる植物であっても一度根巻きを解いて植える際に確認することは必須ですし、その際に高さを調整しなければなりません。
いくら植栽周りに通気を確保するために暗渠パイプなどを入れても根巻きされたまま植え付けてしまうと9割以上のものはうまく育たない(9割は経験での実感で1割くらいはそのまま植え付けても問題出ない適正な位置で育てられている植物があるかな)

今回のケースは20センチ超深いので、4年間なんとか持っていただけですごい…

下の方から新しい芽が伸びているので、育て直せば使えますが、今回は玄関前の目立つ場所ということで別の樹木に交換しました。