何十年先に残る仕事

5,6年前くらいにJR姫路駅前の開発が終わり、かつてのどこにでもあったような駅前から、姫路城から姫路駅まで一直線につながる道と、広場ができました。
当時は行政がやっていることということで、「きれいになったな。」とは思いながら特に思い入れなどはありませんでした。それが昨年から駅前開発に関わった市民の方々、行政の方に知り合い、昨年はキャッスルガーデンでの取り組みをしたりということで、急に色々と知ることになりました。
それから、誰か外からのお客さんがある際は駅前の案内をすることも増えました。 
経緯や想い、大変だった所、コンセプトなど知ると「すごいな〜。その時に知っていればその開発に関わりたかった」と思います。

特に姫路駅前は、行政と業者による開発ではなく、行政と市民と、業者とデザインチームによる開発。
市民やデザインチームが入って、より良くするためにはどうすればよいかを考えられて今の形になっています。

そんな話を、姫路駅前開発の小野寺康さん(ランドスケープデザイン)と、南雲勝志さん(ストリートファーニチャー)のお二方と姫路市の当時の担当者の方に聞かせていただきました。

キャッスルビューからの景色。これを作ったのもこの面々。南雲さんデザインの照明

お二人はしきりに自分たちの仕事が。。。ではなくその担当の方がいたからこの開発が成功した。彼一人でやったみたいなもの。ということを話していました。
その方は姫路駅前を世界一にするという熱い思いを持って関わり続けたそうで、デザイナーのお二人は「何が世界一かわからないけどその想いを実現させたい」と共感してコミットされて関わってこられたそうです。
一人の熱い思いがなければ、デザインチームや市民が関わった開発もなかったかもしれません。

小野寺さんや南雲さんは先日完成した東京駅丸の内出口前の広場のデザインや照明などの制作に関わってこられたそうなので次回東京に行った時に見たい場所が増えました。誰かの思いや考えが何十年も残っていく。そんな仕事に携われるというのはうらやましい。

自分もそんな風に残っていく仕事ができれば良いなと思います。