直接依頼を頂いた際には外構工事全体を監修して設計施工を受けております。
今回もそのご依頼。
加西市の田畑が広がる場所に建てたお宅。外に向かって大きく開く開口部が2箇所あり、その前に広くデッキを取る計画でした。
ただ、普通にフロアの高さでデッキを取るとプライバシー確保が難しくなる場所(周辺は住宅がポツポツある場所)でした。
ウッドデッキを作る際に考えなければいけないことは、使える場所かどうか。本当にウッドデッキの上で時間を過ごすことができるか。
憧れでウッドデッキを作ったもののの活用されない場所は数多くあります。(大半がそうかも知れません)
ウッドデッキについてはまたまとめて記事として残しておこうと思います。
今回はウッドデッキを高さ1段のものにするのではなく、2段に分けてデッキ自体がベンチのように機能するように提案しました(設計施工は吉住工務店)
2段に分けることで腰掛ける場所が増えますし、目線が低く抑えることができるようになります。
地面から高く上がったところに椅子に腰掛けて座ると周りからよく見える場所になるため落ち着かない場合がありますが、デッキをベンチのように使えるようにすると目線が下がり、落ち着いて使える空間ができます。
今回は部分的に木塀も使っています。開口部前にある向かいの家ができるだけ隠れるようにという要望と、田畑が広がる景色を残すために部分的に塀を作ることにしました。
塀はいつもお願いしているchakiの木庭さんに依頼。
柱は細めの鉄柱。高さを2mにしたので、支柱本数を増やして風邪対策をしています。
板は杉板を使いました。 姫路産の杉をモックル処理材を使っています。
モックル処理については 加工を依頼したモクラボ様ウェブサイトより引用↓
モックル処理とは
当社のモックル処理は、従来のように殺菌・殺虫力のある薬液を木材に注入するのではなく、薬液を木材内部で変化させて防腐・防蟻・寸法安定をもたらせる改質処理であり、モックル処理された木材は、改質木材です。
主に成分は、有機酸亜鉛・ポリエチレングリコールの2成分で加熱処理することにより、たがいに重合し木材に定着します(酸化亜鉛含浸処理)。
耐久性をもたせながら無垢材の見た目が維持できるようにとモックル処理材を提案しました。姫路駅前の再開発時にウッドデッキが広く取られたのですが、このウッドデッキは姫路市産の杉板50mmのモックル処理材。この材を見ておすすめしました。不特定多数が歩く公共の場(野ざらし)で使われているので耐久性も安心です。
建築設計施工 :株式会社吉住工務店
外構設計 : リビングソイル研究所
木塀施工 :Chaki
植栽:リビングソイル研究所
依頼:お施主様から直接